目次
貸し農園でハクサイを初めて栽培してみたいけど、どういう手順で始めたらいいの?
この記事では、
貸農園や庭先の菜園スペースで初めてハクサイを栽培する人に、
ハクサイ栽培方法の不明点を解決していきます。
この記事を読むことで、
- 種まきから収穫までのハクサイの栽培手順
- 畑への「直播」、ポット苗の「育苗」、苗の購入はどれがベスト?
- 種・苗を購入する前に知っておきたい「品種」選びのポイント
- ハクサイの苗が害虫に食べられないための予防策と対処法
- 成長したハクサイの上部をギュッとしばっておく理由
- 大きなハクサイを収穫するための栽培のコツ
がわかります。
私は貸し農園で週末を利用した野菜づくりを始めて8年になります。今では年間を通じて40種類以上の野菜を栽培してます。色々試行錯誤ではありますが、知識と経験が少しでも初めてはじめる人の役に立てればと思っています。
ハクサイの栽培手順とタイミング
まずはハクサイ栽培の作業手順とタイミングです。
種まきor苗植えつけの2週間前には「苦土石灰」で土の酸度調整を行い、
1週間前には「堆肥」及び「元肥」を加えながら耕します。
「堆肥」「元肥」を入れ、十分耕したら畝を立てていきます。
畝の幅は50cm、株と株の間は40cm〜50cmあけます。
畝を立てた後に、マルチ(黒マルチ)を張ります。
※黒マルチはお好みですが、気温が下がってきた時の土内の保温効果、雑草抑制、害虫予防の効果があります
また、防虫ネットを張り、害虫対策を行います。
※防虫ネットを張るタイミングは、種まき及び苗を定植した後で大丈夫です。
畝に直接種を播くか、あらかじめ用意した苗を定植します。
《直播の場合》
マルチを貼った場合は、株と株の間を40cm〜50cmあけ、植え穴上を開けます。
開けた穴一か所に5〜6粒タを播きます。
本葉が2〜3枚で2本に間引き、本葉が5〜6枚で1本にします。
《ポット苗植えの場合》
ポットに種を3〜4粒づつ播きます。
双葉が開いたら、2本に間引き、本葉が開いた時に一本にします。
苗の定植の場合本葉が4〜5枚になった頃に畑に定植を行います。
ポット植えの場合も同様にマルチを張った場合は、40〜50cmの間隔で植え穴を開けます。
苗の成長に合わせて苗の間引き、追肥を行います。
追肥のタイミングは、苗を定植後2週間に1回、
結球するタイミングで1回追肥をおこないます。
大きくなったハクサイを収穫します。
8年貸農園でハクサイを栽培してきましたが、上手く収穫できる時もあれば、葉を虫に食われたり、巻かないまま成長が止まったりと失敗の年もありました。
自分が経験したり、調べて勉強をしたりで学んだハクサイの収穫のコツを紹介していきますね。
①「畑に直播」or「苗のポット植え」のメリット・デメリット
私の場合は週末しか畑にいけないので、苗を定植した後、晴れの天気が続いた時には、しっかり水が足りているのか不安なので毎日苗の状態を確認できるポットでの育苗で育てています。
ハクサイの種を畑に直播したほうが良いのか、ポットに種を播き育苗したほうがよのか「メリット」と「デメリット」を挙げるとこうなります。
◉畑に直播の場合(メリット)
- ポットから植え替える手間が省ける
- ポットから畑に移し替える際に根を傷つけることがない
◉畑に直播の場合(デメリット)
- 芽出しのタイミング〜幼苗のタイミングで害虫に葉を食べられる危険性がある
- 暑さで苗が枯れてしまう危険性がある
◉ポットでの育苗の場合(メリット)
- 家で育苗する場合、平日でも状態を確認し水やりができる
- 害虫から守り育苗することができる
◉ポットでの育苗の場合(デメリット)
- ポットから植え替えし、定植する際に枯らしてしまう危険性がある
- 移植の際に根を傷つける可能性がある
【結論】
メリット・デメリットはありますが、最近の栽培の失敗が多いのが、夏の暑い時期が以前に比べズレているので、暑い時期に畑で栽培すると虫に葉を食べれるケースが多い。
幼い苗の葉を食べられると、生長が止まってしまう可能性があるので、特に夏の暑さが続き、気温が下がらない場合はポットで育苗して、気温が下がって虫の危険性が少なくなってから定植するのがベストだと思います。
上手く栽培するポイントは、暑さと害虫の対策ね。気温がなかなか下がらないようなら、家で苗を大きくなるまで育てるのが良さそうね。
②「早生」と「晩生」品種の選び間違いで失敗することも
種や苗を購入する際に記載されている「早生」「晩生」の表記。
植えるタイミング、収穫時期に合わせて品種を選ばないと失敗につながります。
品種ごとの栽培間隔を整理すると、種まき〜収穫までの期間として、
「早生」の品種は、栽培期間が60〜70日
「晩生」の品種は、栽培期間が90日以上
「早生」品種を9月初旬に種まきすれば、11月初旬には収穫できますが、
「晩生」品種を10月に種まきすれば1月の終わりの収穫。
12月から寒さが厳しくなるので、うまく結球することができない危険性があります。
ですので、種まきするタイミングで、「早生」ならいつ収穫できるか、「晩生」ならいつ収穫できるかを計算して購入する。
購入した品種のタイミングに合わせて種まきを行う必要があります。
また、「早生」品種のメリットは、
- 種まきのタイミングが少し遅れても栽培できる
- 発芽しなかった、虫に食べられた際の播き直しに対応できる
- 早く収穫できる
一方「晩生」のメリットは、
- 収穫期間が長く、長い間収穫できる
- 栽培期間が長いので、大きな株に育てることができる
です。
品種ごとのメリットを考慮して、栽培品種を選ぶようにしましょう。
種や苗を購入する時確かに書いてるわね。あまり気にしなかったけどきちんとあったものを購入しないとうまく育てられないのね
自分で調べるのも大切だけど、わからない時はお店の人に相談するといいかもね。農家さんを相手にしている専門店は詳しく教えてくれるよ。
③結球したハクサイを紐でギュッと縛る意味を知ろう
冬前に畑にあるハクサイの上部を紐で縛っているのを見たことありませんか?
これは、ハクサイを冬越しで長期間保管するコツなんです。
12月に入ると、気温が下がり寒くなる前に外葉を真ん中に包むようにして、
上部を紐で縛っておきます。そうすることで、中の葉を守り枯れるのを防ぐことができます。
上部を縛っておくことで、2月中くらいまでは畑で保管することができます。
ヒモの種類は、しっかり縛ることができれば何でも大丈夫です。
ハクサイは外気の温度が下がれば下がるほど甘いハクサイが収穫できるので、縛って畑で保管しておけば一石二鳥ですね。
中の葉を枯らさず長期間保管するためにも、12月に入ればハクサイの外葉を縛っておくようにしましょう。
ハクサイの上を縛っておくのは長期保存の効果があるのね。冬の間はいっぱい鍋を食べたいからしっかり縛っておこうっと。
④虫食いだらけのハクサイになって後悔しないための「害虫」の予防&対処法
大きくキレイなハクサイを収穫するために1番注意したいのが害虫対策です。
特に夏から秋へのまだ気温が高い時期に種まきや植え付けをする場合が要注意。
ハクサイを大きく育てるには、幼苗の時に外葉を大きく育てていくのがコツですが、ムシに外葉を食べられてしまうと大きく育たなくなります。
このような状態にならないために最低限「防虫ネット」はしっかり張るようにしておきましょう。
防虫ネットをしっかりしていてもムシに食べられることがあります。
ムシは、蝶々や蛾のように外から入ってくるものだけでなく、土の中から出てくるものもあり、これが厄介です。
では、どうやったら害虫から苗を守ることができるのか。
対策として、
- 防虫ネットをしっかり張る
- 夏の暑い時期に土壌洗浄を行い、土の中の害虫を殺しておく
- 暑い時期に植え付けを行わず、気温が下がってから植える
(その際には植える品種には気をつける) - 苗が幼いうちに防虫剤を撒いておく
が、具体的な対策です。
ハクサイの苗が害虫の被害にあったあとに後悔しないように、防虫対策はしっかり行うようにしましょう。
虫を見つけたら他の苗にも移っている可能性が高いので早急に対応をしたほうがいいと思います。
⑤大きくハクサイを育てるちょっとしたコツ
どうやったらあんな大きなハクサイを収穫できるんだろう。
と始めの頃思っていました。
大きくて、キレイなハクサイが収穫できたらウレシイですよね。
大きなハクサイを育てるコツは、
- 苗と苗の間隔を40cm〜50cmしっかり空ける
- 植え付け品種を「晩生」の品種を選ぶ
- 植え付け前に元肥をしっかり漉き込み、外葉を大きく育てる
この3つのコツを実践すれば、大きなハクサイを収穫することができますよ
大きく育てたらいっぱいハクサイが食べれるもんね!大きなハクサイ育てたーーい!
いかがでしょうか。ここでは、貸農園等で初めてハクサイを栽培する方へ、失敗することなく上手く育てるコツをまとめてみました。
ポイントは、
- ハクサイの栽培手順とタイミングを守る
- ポットで苗を育苗するのがおすすめ
- 栽培時期、収穫方法に合わせて「栽培品種」を選ぶ
- 長期間収穫できるように、12月にはハクサイ上部をヒモで縛る
- 「害虫対策」には特に注意する
- コツを掴めば大きなハクサイが収穫できる
です。
長くなりましたが最後まで読んで頂いてありがとうございます。
記事を参考にしてハクサイ栽培に活かしていただけたら嬉しいです。