初めて家庭菜園でイチゴを栽培したいと思ってるんだけど、やっぱり初心者では難しいかな?
イチゴの作業手順は簡単なので初心者でも難しくないよ。ただ、甘いイチゴをたくさん収穫するのはちょっとしたコツを知った上で栽培するのがいいね。せっかくなので甘くてたくさんのイチゴを収穫しようよ!
この記事では、
家庭菜園で初めてイチゴを栽培したいと思っている方に、私が初めて栽培をする時に知っておきたかった栽培手順とコツを紹介していきます。栽培する前にしっかり知識を身につけて一緒に甘くて美味しいイチゴを収穫しましょう。
私は貸し農園で週末を利用した野菜づくりを始めて8年になります。今では年間を通じて40種類以上の野菜を栽培してます。色々試行錯誤ではありますが、知識と経験が少しでも初めて野菜づくりをする人の役に立てればと思っています。
楽しい野菜づくりの輪を広げて行きましょう!
目次
栽培に必要な用具を揃えよう
まずは,栽培に必要な道具や資材を揃えていきましょう
【必要な道具】
- 長靴
- 作業手袋
- 丸型ショベル
- 平鍬(ひらくわ)
- 丸パイプ
- じょうろ
【必要な資材】
※苗を3つ育てるのに必要な量になります
- 黒マルチシート
- シート止め(ペグ)6本
- ワラ
- ハサミ
【必要な肥料】
- 苦土石灰・・・・3握りを均等に
- 完熟牛糞(ぎゅうふん)・・・2kg(5ℓバケツ一杯)
- 完熟鶏糞(けいふん)・・・3握りを均等に
- 油かす・・・・3握りを均等に
- 有機化成肥料・・・株毎ににひとつまみ
【あれば便利な道具&資材】
- 土壌酸素計
- 防鳥ネット
イチゴの栽培手順と作業タイミングをつかもう
まずは土づくりをしていきましょう。土づくりの際にひとつ注意が必要です。
イチゴは水はけがよく弱アルカリ性の土壌を好みます。酸性に傾いていると生長不良の原因になるので「苦土石灰」で酸度調整を行います。
※苗の植え付けの2週間前には「苦土石灰」で土の酸度調整を行います。酸性に傾いてる場合、石灰などで土壌のPHを5.5〜6程度に調整して植付けるようにしましょう。
「堆肥」「元肥」を入れ、充分耕したら畝を立てていきます。
一条植え(苗を1列で栽培する)の場合は幅60cm、株間は30cm程度あけます。高さは10〜15cmほど上げます。イチゴは水はけの良い土壌を好みますので、水はけのよくない土壌の場合は高めの15cmであげると良いでしょう。
苗ポットのイチゴ苗を植付けていきます。植え付ける際の注意点は、クラウン(芽が伸びる成長点:イチゴのへたの箇所)は土に埋めてしまわないようにすることが大切です。
また、苗を植え付ける際は、ランナーの切り口を内側に向けます。そうすることでイチゴの実がつく方向を通路側に合わせることができます。
苗を寒さにあてしっかり根付かせます。寒い時期にしっかり寒さに当てることが甘いイチゴを栽培するにあたって大切です。
根付かせている間に、特別な作業はありませんが枯れた葉を見つけた場合は早めに手で取り除いておきましょう。
寒さにあてしっかり根付かせた苗が暖かくなるタイミングで一気に生長します。暖かくなる少し前にマルチを張り土壌を温めることで一気に生長を加速させることができます。
※黒マルチを張ることで雑草の抑制効果もあります。暖かくなるとイチゴの生長に合わせて雑草もどんどん増えてくるので作業負担が減るので便利です。
【追肥2回:、花が咲くタイミング3月上旬】
イチゴはマルチを張ってから収穫までに追肥を2回おこないます。追肥タイミングは、冬を越して気温が暖かくなる前と花が咲いたタイミングの2回が最適です。
※追肥方法は、油かすや骨粉をマルチ穴に撒くようにしましょう
あわせて、マルチを張っている場合、あけた穴周辺に雑草が生えてくるので生長の妨げにならないように除草しておきましょう。
イチゴの実が大きくなってくると収穫タイミングです。収穫時期になってくると、実を直接土壌につけ腐らせてしまうことのないように、苗の周りにワラを敷きます。雨天時の水はね防止にも役立ちます。
※イチゴの実をキレイな状態で収穫できるよう,実のクッションに株毎にワラを敷く
苗の植付けから収穫までの作業の流れやタイミングはつかめましたか?
イチゴの植付けから収穫までの栽培期間は約6ヶ月と長いです。
一度にすべて覚えることはできないと思いますので、忘れた時はぜひ振り返ってみてください。
私も初めて栽培するときは全くどうやっていいのかわからず、同じ菜園仲間に教えてもらったり、本を読んだりしてノウハウを身につけていきました。
ここでは、私の栽培経験で習得したコツを紹介してます。
①甘いイチゴを栽培するポイントを公開
この前果物屋さんで買ったイチゴがすごく甘くておいしかったの。初心者でも甘いイチゴを栽培することができるのかな?
甘いイチゴを収穫したい。でもどうやったら甘いイチゴが収穫できるの?
甘いイチゴを収穫するポイントは、
- 甘くなる品種を選ぶ
- 甘くするため肥料を入れる
- 冬の間はマルチングをせず、苗を厳しい寒さにあてストレスを与える
- 脇芽を摘み取る
- 日光にしっかり当てる
上記5つのポイントを栽培に取り入れていくことでより甘いイチゴを収穫できる確率が上がります。
それではポイントを具体的に解説していきますね。
①甘くなる品種を選ぶ。「さちのか」「とちおとめ」「蜜香」などが人気のようです。
苗購入の際に甘さに注視している品種を選ぶと甘いイチゴを栽培できます。
有名な品種は苗の価格も高額なので特に苗の数を購入する場合は結構な出費になります。品種にこだわる場合はそこがデメリットになりますね。
②甘さに影響を与える肥料を選ぶ。イチゴを甘くするには発酵油粕や骨粉、バッドグアノ(コウモリの糞)がリン酸が豊富なので元肥として苗を植え付ける前に畑にすき込みます。
また追肥を与える際にもリン酸を施してあげると効果的です。
③冬の間苗にストレスを与える。イチゴの苗を冬の間敢えて厳しい環境で栽培すします。イチゴの苗は寒さに強く2月までは休眠します。
その休眠期間中に寒さ等の環境が厳しいほど養分をしっかり蓄えます。
なので、寒くなる前に苗を定植し、冬の寒い間はしっかり寒さにあてることが甘いイチゴを栽培するためのポイントになります。
寒い期間はマルチや寒冷紗など越冬対策をする野菜は多いですが、イチゴの苗はしっかり寒さに当てるようにしましょう。
④脇芽を摘み取る。イチゴの苗は生長してくると生長点から脇芽が伸びてきます。脇芽を伸ばすと栄養分を分散させてしまいます。
養分を集中させ甘さを凝縮したイチゴを栽培するために、脇芽が出てきた際は脇芽を除去するようにしましょう。
⑤しっかり日光に当てる。栽培の基本ですがしっかり太陽光を当てることも大切です。
特に周りに生長すると背丈が大きくなる作物を植えると太陽光を遮断する要因になりますので、太陽光をしっかり浴びることのできる環境で栽培するようにしいましょう。
②大きなイチゴを収穫するために大切なこと
甘いイチゴを栽培するポイントはよく理解できたわ。欲張りだけど甘くて大きいイチゴを栽培するにはどうしたらいいの?
甘さもそうですが、大きなイチゴの実をつけるために大切なことを紹介します。
甘いイチゴを栽培する要因と重複するところもありますがポイントを紹介していきますね。
- 花が咲いたら摘花(てきか)をおこなう
- 肥料、水の与えすぎに注意する
- 花が咲いた受粉をしっかり行う
- 害虫や病気に注意する。
- 小さいイチゴが増えた場合は苗を新しいものに入れ替える
まずは①摘花をおこなうです。甘さとも関係してきますが、イチゴの実は花が咲いた後に実になります。
イチゴの実になったものが全て大きくなるというのではなく、大きいのもから小さいものまで様々です。
大きなイチゴを収穫するには養分を分散させないようあまり実をつけさせないことが必要です。
その場合に摘花を行い、花がいっぱい咲いた場合は花のうちにとってしまい、イチゴの実の個数を制限し、養分を集中させることで大きなイチゴが収穫できるようにします。
②肥料や水を与えすぎないようにしましょう。よくある失敗ですがいっぱい栄養を与えることで大きな苗に育てようとします。
品種によっては苗自体が大きなものもありますが、栄養分を生長段階で多く与えてしまうと葉ばかり大きくなり栄養が取られてしまい、結果肝心な実がつかなくなってしまいます。
よって肥料の投入はタイミングを守り、必要以上に苗の葉を大きくすることは注意しましょう。
③受粉をしっかり行いましょう。近年は受粉を助けてくれるミツバチが減っているため、風に頼ることが多いと言います。
確実に受粉させるために、時間が許されるなら人工授粉を行うと良いでしょう。
花が咲いたものの受粉が行われないと実がつかなくなってしまいます。
実の大きさも大切ですが、まずはしっかり受粉させるように注意しましょう。
④害虫や病気に注意しよう。大きな実をつけるには健康な状態で生長させることが必要です。
そのために苗が病気にかからないように注意しましょう。病気にかからないための注意点として、元肥は少なめにする。不必要な栄養素は極力抑えて虫を発生させないようにします。
また、多湿状態にならないように注意することが必要です。多湿状態にならないように、水はけのよい土壌を選び、水はけのあまり良くない土壌の場合には通常の高さ(10cm)より畝の高さを上げるようにしましょう。
もし、前年の苗より株分けをして植えつける場合には、第一子の株は病気発生の原因にもなりますので、第二子の株で植え付けるようにしましょう。
病気の発生のない健康な苗を育てることが、大きな実をつけることにつながります。
⑤小さいイチゴが増えた場合は新しい苗に交換しましょう。これもイチゴの苗を株分けしたケースです。
前年の苗より株分けを繰り返すと、やがて3年程で小さなイチゴが実づくようになってしまいます。
その状態になれば、さらに株分けをくり返しても小さいイチゴしか収穫できなくなりますので、思い切って新しい苗に交換するようにしましょう。
新しいフレッシュな苗に交換することで大きなイチゴを収穫できるようになります。
③ニンニクと混植することで苗を病気から守る
「コンパニオンプランツ」は知っていますか?一緒に植えることで害虫被害や成長をうながす効果がみられる「共栄植物」のことなんです。
イチゴの場合は「ニンニク」と混植して栽培することで、害虫からイチゴを守る効果があります。
ニンニクの発する匂いに消毒効果があり、イチゴの生育に影響を与える害虫を妨げる効果があります。
害虫から苗を守ることで実つきが良くなりますよ。
④黒マルチを使用した方が良い理由と張るタイミング
冬の寒い時期には苗を直にう植え、寒さに当てることが甘いイチゴを収穫する上で大切なことですが、春が近づき苗が一気に生長するタイミングで黒マルチを張
ることは非常に効果的です。
その理由として、
- 土壌を温め一気に生長させることができる。
- 果実の汚れや害虫の防止になる。
①イチゴの苗が冬眠から覚め生長するタイミングで土壌を温めることで、一気に生長を加速させる効果があります。
また、②土の跳ね返りによる茎葉・果実の汚れや病害の防止のためにもマルチングをします。
果実が直接土に触れると、せっかく実付いたイチゴを腐らせる恐れがあります。
特に土壌に湿気が多い場合、ナメクジに実を食べられることがありますので、害虫から果実を守り美味しいイチゴを収穫するためにも黒マルチを積極的に活用するようにしましょう。
【黒マルチシートの張り方の動画はコチラから】
⑤来年用にイチゴ苗を株分けして増やす
イチゴを株分けすることで高価な苗を増やすことができるのでいいですね!ひとつの苗から5つくらいまで増やすことができます
収穫した一つのイチゴ苗から、来年に植え付ける苗をいっぱい増やせることを知っていますか?
特にイチゴの大きく甘いイチゴが収穫できる苗は高額になりますのでせっかくなので収穫後に苗を増やして株分けしましょう
株分け方法は、
- 苗から出てくるランナー(細いひも)を伸ばします。
- 伸ばしたランナーに小株がつきます。
- ランナーについた子株の第二子(親株から近いふたつ目の子株)をポットに移植させます。
- ポットに土を入れ、第二子の子株を土壌に押さえつけ移植させます。
(抑え付けるために小株をピンで押さえると根付きやすくなります)
①〜④の栽培手順でポットに移植することで苗を株分けすることができます。
いかがでしょうか。甘くて大きなイチゴをたくさん収穫する栽培するための栽培のコツは理解できましたか?
長くなりましたが、ここまでお読みいただいてありがとうございます。この記事が初めてイチゴを栽培をされる方に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
このブログでは、初めて貸し農園で野菜栽培を始められる方に栽培方法を紹介していますのであわせてお読みいただければと思います。
また、ココナラで野菜栽培の相談も承っていますので、お気軽にご相談くださいね。